第1話 鬱の始まりはこんなだった(初期症状)

その頃、私は東京に住んでいました。

 

フリーランスで自宅でWebデザイナーをしていました。
上京して3年がたっていました。

やっつけてもやっつけてもどんどんくる安い案件。

締め切りはタイトで。100%こっちのペースでは仕事が出来ません。

出していくばかり。どんどん自分の中のなにかが薄っぺらく、中身がなくなりそうになっていく気がしていました。

そのダメさを見抜かれないように、と、必死で手を動かします。

朝も昼も夜も。夜中も。

 

 

ある朝、頭の中が真っ白になったのを感じました。

何も考えられなくなってしまっていたのです。脳が動いていない。

アイデアどころか、今まで何をしていたか思い出せない。

 

もうだめだと思いました。

 

見ないフリをしていた「鬱」という言葉が頭をよぎりました。

でもすぐに、「そんなわけがない。・・・私が。」という声に消されます。

認めたくないのです。

へんなところで、負けん気が強い。

 

バイトに行こうとしている彼に泣きながら言いました。

「ダメかもしれない・・・。」

「どうしたの?」

「頭が・・・オカシクなったの。もう、もう何も出来なくなっちゃった・・・。
○○企業さんに電話して欲しい。今日締め切りの、できないって謝って・・・。
もう、誰とも・・・話せ・・ない・・・。」

 

彼はなんとか先方に謝ってくれて、電話を切りました。

 

「ちょっと怒ってたけど、もういいって。病院へ行こう」

 

私は力が抜けると同時に、先方に申し訳ないというよりも、すごい敗北感がありました。
でも、言ってもられないのです。

その後すぐに病院に向かったのか、次の日だったのか、どういうやりとりがあったのか、記憶がなぜかいったんここで途切れています・・・。

 

この時、自分が何でこんな状態になったのか、本当の意味ではわかっていなかったのです。

仕事が忙しい、精神的によくない仕事の仕方、それだけのことだけではないのです。

この時すでに自分の中の何かが、それが壊れていたのです

 

>>>次のお話は病院でのことです>>>第2話へ。

photo:yuka hirayama  model:Rio

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